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斬って斬って斬りまくれ! [映画]

「十三人の刺客」を見てきました。
思いついたことをメモメモ。

 ↓ ここからネタバレしてますよ。ご注意を。

■後味苦し
後味すっきり!になるかと思いきや、結構苦かった。
『300』(「This is Sparta!」ね)は「未来があるぞ」的な終わり方だったので、『十三人』も同じ感触なんだろうと思い込んでた。
『十三人』の場合は、暴君を倒したという事実。
それにて「完」。
「敵を倒したよ、ばんざ~い」な気持ちはなく、なぜか閉塞感を感じた。
・・・それなのに、興奮冷めやらず・・・!

■死ぬことを見つけたり
「病死」というカードを使えるなら、やろうと思えば他の機会でもやれたような気がする。
斉韶を殺すだけなら、落合宿で追い込んだときに爆薬を仕掛けて倒すことも可能だったように思う。
でもそれらをしないのは、剣に生きる侍だから。
侍というのはまこと面倒でござる。

■斉韶
悪役としてしか見ないつもりだった。
でもいざ映画が始まったら、あまりの異質さに「・・・この人、なんなんだろう・・・」とざらつく。
そして、ふと「斉韶は視力が弱いのかな」と思った。
(見えないわけではなくて、ものや人間の輪郭はわかる。)
思い返すに、半兵衛との会話って、大抵半兵衛が斉韶に話しかけて、それから殿が応えるというパターンだった気がする。
もしかして、声で半兵衛の場所を判断していたのかな・・・と。
女を抱くにしても好みのタイプってないような気がするし、食事にしても目で楽しめず「腹に入ればなんでも一緒」という極端な行為として、台にぶちまけてまぜこぜにしちゃった、とか。
斉韶には相談できる相手がいない。臣下の半兵衛に相談などできるわけもないし、身内にだって弱点をさらけ出すような真似をしないだろう。
世の中がぼんやりとしか見えない苛立ちが、やがて世への飽きに変わり、最終的に非道に堕ちたのではないか・・・?・・・あくまでも想像ですが。
いやいや、なんにせよ、斉韶は凶悪!

■ある種の美学
死に逝く者の顔に蠅を飛ばしたり、首を厠に転がしたり。

■「斬って斬って斬りまくれ!!」
50分近くあるという殺し合い。
「いけ~!!」と鼻息荒く見れたのは、最初のころだけ。次第に辛くなる・・・。
「斬って斬って斬りまくれ!!」は、予告で観たときは燃えたけど、映画で観たときには死へのカウントダウンに感じた。
殺すために斬っていたのが、やがては生きるために斬る。
泥まみれの戦いは、必死で。あまりにも必死だった・・・。

 

感想はまた改めて。


十三人の刺客 オリジナル・サウンドトラック

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  • アーティスト: サントラ,遠藤浩二
  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2010/09/22
  • メディア: CD



十三人の刺客 [DVD]

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コメント 2

瓶太郎

こんにちは
見に行かれたのですね!
色々な意味で凄い作品のようですね。
by 瓶太郎 (2010-10-03 11:26) 

ハンタ

瓶太郎様

こちらにもコメントありがとうございます~。

はい、観に行ってきました(^v^)!
大義はあるけれど、結局は泥臭い殺し合いになり、その表現が半端じゃなかったです・・・。
しばらく後引きそうです。
by ハンタ (2010-10-03 13:45) 

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