追想五断章 [小説]
例えば、算数で『答えは5』なら、問題は『1+4』。
しかし、『2+3』かもしれないし、『5×1』や『10÷2』かもしれない。
『追想五断章』は答え合わせではなく問題合わせ、いえ問題探しの小説でした。
親戚の古本屋でバイトする菅生は、ある女性から「死んだ父親の書いた『リドルストーリー(結末のない物語)』を探して欲しい」と頼まれます。
主人公はこの菅生くん・・・のはずが、読み進めていくと彼は狂言回しでした。
最後は後を汚さず綺麗に舞台から降りる。
舞台に残るのは、小説と依頼者。父親の記憶、自身の過去。
苦く哀しくも、それもすべて思い出。
なんか、こういう作風が増えてきましたかね、米澤さん。
・・・後味すっきりスパッと解決!っていう米澤作品を探そうと思ったけど・・・思い浮かばなかった・・・(^w^;)。
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