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儚い羊たちの祝宴 [小説]


儚い羊たちの祝宴

儚い羊たちの祝宴

  • 作者: 米澤 穂信
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2008/11
  • メディア: 単行本


サブタイトルが「The Babel Club Chronicle」。
「タイトルに“バベル”って言葉はないのになんでこのサブタイトルなんだ・・・?」と思ってたら、〈バベルの会〉という大学サークルを題材にした連作ともとれる短編集でした。


 ↓ からネタバレありの感想を。

後味はあまりよろしくないかもしれないけれど、グイグイ読ませてくれる暗い魅力がありました。
恩田陸さんの『三月は深き紅の淵を』を思い出しましたなぁ(こちらは本でしたけれど)。


◆身内に不幸がありまして
例えば高い木から飛び降りて骨折するとか、料理をして火傷するとか、他にもいくらだって言い訳あるでしょうに~、と思った。
“自身を傷つけて”という発想がない、もしくはできなかったのかな・・・?
(思ったとしてもそれは次期当主にあるまじき醜聞となってしまうものね・・・。)

◆北の館の罪人
最後の一文が効いております。
手のひらで遊んでいたつもりが、実のところは遊ばれてた孫悟空?
さ~て、この罪人はこれからどういう顔で生活していくのでしょうね。

◆山荘秘聞
・・・ホッとした(笑)。

◆玉野五十鈴の誉れ
助けて、の一言がスイッチ・・・か・・・。
もはや友達というよりも共犯者。

◆儚い羊たちの晩餐
・・・ということは、『北の館の罪人』に出てきた詠子お嬢様は、亡くなってしまったのか・・・?
(吹子お嬢様は例のごとく『身内の不幸』だろうし、純子お嬢様はそれこそ実家で死にかけてたわけだし・・・。)
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