モリのアサガオ 第七話

モリのアサガオ・第七話を見ました。


第七話は及川の背負ったもののお話。
新聞記者である麻美に、会社から韓国支局転勤の打診がありました。迷っている麻美に自分の目で確かめたらいいと、韓国旅行を提案してみる及川。彼女に付き添うためパスポートを申請しようと区役所に戸籍をとりに行ったところ、そこには衝撃的な事実が書かれていました。
『養子』。
父親欄には『山本憲人』、母親欄には『山本美代子』。
自分は実の子ではなかったんだとショックを受ける直樹。
「お前、山本に似ているな。」
こないだそう言っていた深堀のところへ行き、自分は山本憲人の子だと告げると、深堀は激しく動揺し及川に襲いかかります。
いつも人を小馬鹿にしている深堀があれほど取り乱すなんて驚きました・・・。それほど山本という人物は深堀に深く関わっているということですね。
『山本憲人』とはいったい誰なのか。
その名前が記載されていたのは犯罪記録でした。
―――鴬谷事件、主犯、山本憲人、死刑執行。
直樹は混乱のあまり、麻美には冷たい態度をとり、町ではぶつかった人と喧嘩になってしまう。
家に帰り、両親と言葉を交わすことで少し冷静になった直樹は、翌日深堀の元妻・和子に会いに出かけます。
和子は直樹の両親のことも知っていました。
憲人は小さいころ側で溺れているところを深堀に助けてもらったことがあり、それからずっと二人は親友だった。優等生と不良のコンビ。深堀が問題を起こすと、山本が一緒に謝りにいったこともあるそうです。
和子から聞いた人物像と、犯罪記録にあった山本の人物像が重ならず、直樹は直接深堀に話を聞きに行きます。
深堀は真実の鴬谷事件を話し始める・・・。
鴬谷事件の発端は、直樹の母美代子でした。美代子に横恋慕していた会社の社長は、山本と深堀をクビにしただけでは飽き足らず、美代子と山本を無理やり別れさせようとします。美代子からの助けを求める声を聞き、山本と深堀が会社に行くと、美代子は社長に電話線で首を絞められていました。
そのときの深堀はとにかく会社を辞めさせた社長が憎くて憎くてしょうがなかった。殴りかかっていると、社員が３人駆け付け深堀をなだめようとしますが、頭に血が上っている深堀は、彼らを包丁で刺してしまいます。
社長も深堀に反撃。ガラスの灰皿を持って殴ろうとする社長から深堀を守るため、山本は社長を包丁で刺してしまったのでした。
呆然とする山本に、「３人殺したんだから俺は多分死刑だろう」という深堀。
山本は「ダメだ！」と強く言います。
深堀には妻と娘がいる。二人のためにも深堀は生きなければならない。自分の命は以前深堀に救われた。今回、美代子の命とそしてお腹にいる子供の命を救ってくれた。
「３つの命をお前に救ってもらって感謝している。」
こうして山本は深堀の罪を被り、死刑を受け入れたのでした・・・。
深堀は山本のことを「大馬鹿だ！」と笑います。腹を抱えて笑います。
・・・でも。
どうしても、「山本！成仏してくれ！」と叫んでいた深堀の姿が頭から離れません。
深堀の心にも深いモリが広がっている。山本に救われたというのに、結局また３人も殺してしまった理由、自分が救った命（直樹）が刑務官として目の前にいるという恐怖、罪悪感、自己嫌悪・・・？深堀は、６人だけでなく、大事な親友の山本のことも殺してしまったという気持ちがあるのではないでしょうか。
家に帰った直樹は、両親から山本が直樹宛に書いた手紙を受け取ります。
死刑囚の息子という十字架を背負わせてしまったことへの謝罪、どんな理由があったにせよ命を奪ったことの後悔。そして目の前にいる人たち、及川の両親を信じろ、と。
うう・・・とても立派な手紙だった・・・
父親がいた舎房は現在渡瀬が使っている房。
直樹は自分を責めていました。
自分がいなければ、事件は起こらなかったのではないか。
涙を流して責め続ける直樹に、渡瀬は肩を抱き、「死なないんだぞ」と言います。
「どんなつらいことがあっても、お前は死なないんだぞ。」

そして、とうとう、深堀の死刑執行の日が決まりました。

次回はハンカチ必須でしょうね。
もし、鶯谷事件がなかったらと思うと・・・遣る瀬ない・・・。
深堀と直樹は、「おじちゃん」「直樹」と、お互い呼び合っていたかもしれない。
キャッチボールだってしてたかもしれない。
そう思うと、今の死刑囚と刑務官という関係が、無性に切ない・・・。

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• 出版社/メーカー: 角川映画
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