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容疑者Xの献身 [小説]


容疑者Xの献身 (文春文庫)

容疑者Xの献身 (文春文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/08/05
  • メディア: 文庫


湯川ガリレオ教授シリーズの第3作目。

 ↓ から感想です。

映画CMなどで大体のあらすじは知っていたので(花岡親子が人を殺し、母親に惚れている石神という人が庇う)、それ以上のなにかがあるのかどうかという捻くれた読み方をしていました(笑)。
たとえば、実は石神は母親に惚れてなどいなくて・・・とか。
その点ではタイトルに偽りなし、しっかと惚れていました。

トリックはある程度予想はできたんですが、石神の手紙の使い方は意外でした。
だから、ラストで石神の『献身』が崩壊したとき、切なくなりました・・・。
一方通行の想いは所詮一方通行でしかないのだけれど、思うのは自由。
相手に見返りを求めないから石神の想いはジ・エンドとならない。
・・・ならないはずだったのに。
最後の慟哭は、花岡親子を守れなかったこともあるのでしょうけど、わたしには愛を失った叫びに思えました・・・。
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